CBR1000RR-Rは、ホンダが誇るスーパースポーツバイクのフラッグシップモデルとして、多くのライダーに注目されています。
特に「CBR1000RR-R最高速」についての関心は高く、どこまで速度を出せるのか、ライバル車と比較してどの程度速いのかを知りたい人も多いのではないでしょうか。
CBR1000RR-Rの最高速は、メーカーが設定した電子リミッターによって299km/hに制限されています。
しかし、エンジン性能や車体設計を考慮すると、リミッターがなければさらに高い速度に達する可能性があります。
そのため、一部のライダーはリミッターカットを行い、CBR1000RR-Rの本来のパフォーマンスを引き出そうと考えることもあります。
この記事では、CBR1000RR-Rの最高速に関する詳細な情報を解説するとともに、リミッターの仕組みや解除方法、リミッターカットを行う際の注意点、さらには隼やH2Rなどのライバル車との比較も行います。
CBR1000RR-Rのポテンシャルを最大限に活かしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ポイント
- CBR1000RR-Rの最高速が299km/hに制限される理由
- リミッターカットで最高速が向上する可能性と方法
- 隼やH2Rなど他モデルとの最高速の違い
- 加速性能やエンジン特性と最高速の関係
目次
CBR1000RR-R最高速はどこまで出せる?
- 最高速とリミッターの関係
- リミッターカットで最高速はどう変わる?
- 0-100km/h加速性能とは
- SC57逆車とCBR1000RR-Rの違い
- SC77・SC59との比較
最高速とリミッターの関係
CBR1000RR-Rの最高速は、一般的に299km/hに制限されています。
これは、メーカーが設定している電子リミッター(速度リミッター)の影響によるものです。
多くの現行スーパースポーツバイクと同様に、CBR1000RR-Rも速度リミッターによって最高速が制限されています。
このリミッターが設定されている理由としては、主に安全性の確保と法規制の遵守が挙げられます。
日本を含む多くの国では、最高速度が自主規制されており、メーカー側もそれに従っています。
特に、299km/hという制限は、欧州規格に基づいたものとされており、CBR1000RR-Rだけでなく、他のリッタークラスのスーパースポーツも同様の制限が設けられています。
ただし、CBR1000RR-Rの実際のポテンシャルは、それ以上の速度に到達する可能性があります。
エンジンのスペックを見れば、218psを誇る高回転型の直列4気筒エンジンが搭載されており、空力設計もMotoGPマシンからフィードバックされたウイングレットを採用するなど、最高速に優れた仕様になっています。
リミッターがなければ、理論上はさらに高い速度を記録することが可能でしょう。
このように、CBR1000RR-Rの最高速はリミッターによって制限されているものの、実際のポテンシャルはそれを超える可能性があるため、リミッターカットを考えるライダーも少なくありません。
リミッターカットで最高速はどう変わる?
CBR1000RR-Rのリミッターを解除すると、最高速は299km/hを超える可能性があります。
リミッターカットを施した車両の実測データは公表されていないものの、CBR1000RR-Rのエンジン性能やギヤ比を考慮すると、320km/h前後まで到達することができると推測されます。
リミッターカットを行う方法としては、ECU(エンジンコントロールユニット)の書き換えや、リミッター解除専用のデバイスを使用する手段があります。
ECUを書き換えることで、速度制限を解除するだけでなく、スロットルレスポンスの改善や燃料マップの最適化も可能になります。
しかし、これには専門的な知識が必要であり、誤った設定をするとエンジンの耐久性に悪影響を及ぼすこともあるため、慎重な判断が求められます。
また、リミッターを解除したとしても、公道でその速度を出すことは法律違反になるため、基本的にはサーキットなどの安全な環境でのみ試すべきです。
さらに、最高速が上がるとタイヤやブレーキへの負担も増加するため、高速域での安定性を確保するためには、サスペンションやタイヤの選定、適切なメンテナンスも重要になってきます。
つまり、リミッターカットによって最高速は向上するものの、それに伴うリスクも大きいため、安全性と適法性を考慮した上で判断することが必要です。
0-100km/h加速性能とは
CBR1000RR-Rの0-100km/h加速は、約3秒前後とされています。
この数字は、他のリッタークラスのスーパースポーツと同等か、それ以上の性能を誇るものであり、極めて優れた加速性能を持つことを示しています。
その理由として、まずパワーユニットの特性が挙げられます。
CBR1000RR-Rは、最高出力218psを誇る999ccの直列4気筒エンジンを搭載しており、高回転域までパワーをしっかりと維持する設計になっています。
また、MotoGPマシン譲りの電子制御技術を採用し、トラクションコントロールやウイングレットのダウンフォースを活用することで、加速時の安定性を向上させています。
さらに、ギヤ比の設定も加速性能に貢献しています。
CBR1000RR-Rのギヤ比は、1速から4速までがクロスレシオになっており、低速域から素早くスピードを上げることが可能です。
特に、1速で約167km/hまで到達することができるため、シフトアップの回数を減らし、効率的な加速が可能となっています。
ただし、強大なパワーを持つため、加速時のコントロールには一定の技術が求められます。
特に、公道ではフルスロットルでの加速は非常に危険であり、サーキットなどの安全な環境でのみその性能を発揮すべきでしょう。
SC57逆車とCBR1000RR-Rの違い
SC57型のCBR1000RR(2004年~2007年モデル)とCBR1000RR-Rは、開発コンセプトや性能に大きな違いがあります。
SC57逆車(海外仕様)は、当時のスーパースポーツとして高い評価を受けていましたが、現行モデルであるCBR1000RR-Rとは、エンジン性能や電子制御技術などの点で大きく異なります。
SC57の特徴は、リッタークラスのスーパースポーツとしては比較的扱いやすいパワー特性と、軽快なハンドリングが挙げられます。
特に、逆車(海外仕様)は国内仕様よりもパワーが高く、170~175ps程度の最高出力を誇ります。
一方、CBR1000RR-Rは、サーキット走行を強く意識した設計になっており、最高出力218psという圧倒的なパワーを実現しています。
また、CBR1000RR-Rは最新の電子制御技術を搭載しており、トラクションコントロールやウイリーコントロール、エンジンブレーキ調整機能など、ライダーの安全をサポートするシステムが充実しています。
一方で、SC57にはそうした高度な電子制御が搭載されておらず、よりダイレクトな操作感を楽しめるという特徴があります。
このように、SC57逆車とCBR1000RR-Rは、それぞれ異なる特性を持っており、どちらが優れているかはライダーの用途や好みによります。
SC77・SC59との比較
SC77(2017年~2019年モデル)およびSC59(2008年~2016年モデル)は、CBR1000RRシリーズの歴代モデルの中でも特に進化を遂げた世代ですが、現行のCBR1000RR-Rとは明確な違いがあります。
まず、エンジン性能において、SC59は180~190ps、SC77は192psと、いずれもハイパワーな仕様でした。
しかし、CBR1000RR-Rは218psという圧倒的な出力を誇り、歴代モデルを大きく上回るパフォーマンスを実現しています。
また、CBR1000RR-RはMotoGPマシンの技術をフィードバックした車体設計を採用しており、空力性能の向上やウイングレットの追加など、より高い速度域での安定性が強化されています。
SC77・SC59も優れたバイクですが、CBR1000RR-Rはさらに一歩先を行く究極のスーパースポーツモデルと言えるでしょう。
CBR1000RR-R最高速とライバル車の比較
- 隼の最高速との違い
- H2Rの最高速とCBR1000RR-Rはどちらが速い?
- CBR600RR最高速との差
- 勝てない相手はいるのか?
- 価格とパフォーマンスのバランス
CBR1000RR-R最高速に関する総括
隼の最高速との違い
スズキの「隼(ハヤブサ)」とホンダの「CBR1000RR-R」は、どちらも日本が誇るスーパースポーツバイクですが、それぞれ異なるコンセプトで開発されています。特に、最高速においては明確な違いが見られます。
隼は、最高速性能に特化したバイクとして知られており、市販車の中でもトップクラスの速度を誇ります。
その最高速は、電子リミッターが作動する前の計測ではおおよそ312km/hにも達すると言われています。
一方、CBR1000RR-Rは、MotoGPの技術をフィードバックしたスーパースポーツモデルであり、主にサーキットでのパフォーマンスを重視して設計されています。
そのため、最高速はリミッターによって299km/hに制限されていますが、実際のエンジンスペックを考慮すると、それ以上の速度も可能と考えられます。
もう一つの違いはエンジン特性です。隼は1340ccの並列4気筒エンジンを搭載しており、低中速域から強力なトルクを発生します。
そのため、長距離の高速クルージングや直線での加速に優れています。
一方、CBR1000RR-Rは999ccのエンジンを搭載し、高回転域で最大のパワーを発揮する特性を持っています。
そのため、コーナリングを含むサーキット走行での速さを重視しており、直線スピードよりも総合的なラップタイム向上に重点が置かれています。
このように、隼とCBR1000RR-Rは、どちらもハイパフォーマンスバイクでありながら、開発の方向性が異なります。
最高速を重視するなら隼、サーキットでの総合性能を求めるならCBR1000RR-Rという選択になるでしょう。
H2Rの最高速とCBR1000RR-Rはどちらが速い?
カワサキの「Ninja H2R」は、市販バイクの中でも圧倒的な加速力と最高速を誇る特別なモデルです。
このバイクは、スーパーチャージャーを搭載しており、そのパワーは310ps(ラムエア加圧時には326ps)に達します。一方、CBR1000RR-Rは自然吸気エンジンであり、最高出力は218psとされています。
この数値だけを見ても、H2Rが圧倒的なパワーを持っていることがわかります。
最高速に関しても、H2Rはリミッターがない場合、400km/h近くに達すると言われています。
これは、市販車の中でも群を抜いた数値であり、CBR1000RR-Rの最高速である299km/hとは大きな差があります。
ただし、H2Rは公道走行ができない専用車両であり、CBR1000RR-Rとは用途が異なります。
また、H2Rはスーパーチャージャーの恩恵を受けて、低速域から驚異的な加速力を発揮します。
そのため、ドラッグレースのようなシチュエーションでは圧倒的な速さを誇ります。
一方、CBR1000RR-Rは、MotoGPの技術を活かした軽量な車体とシャープなハンドリングを持ち、サーキットでは高いコーナリング性能を発揮します。
つまり、最高速に関してはH2Rが圧倒的に勝るものの、CBR1000RR-Rはサーキット走行での総合的な速さを追求したバイクであるため、目的に応じて選ぶことが重要です。
CBR600RR最高速との差
ホンダの「CBR600RR」と「CBR1000RR-R」は、同じCBRシリーズに属していますが、排気量や性能面で大きな違いがあります。
特に最高速に関しては、明確な差が存在します。
CBR600RRの最高速は、おおよそ250km/h前後とされています。一方、CBR1000RR-Rはリミッター作動前の状態で299km/hに到達することが可能です。
この約50km/hの差は、エンジンの排気量やパワーの違いに起因します。
CBR600RRは、599ccの並列4気筒エンジンを搭載し、最大出力は約120ps程度です。
そのため、軽快なハンドリングと高回転域でのスムーズな加速を特徴とし、ワインディングや中速域での走行に適しています。
一方、CBR1000RR-Rは999ccのエンジンを搭載し、最大出力218psという強大なパワーを持ちます。
そのため、高速域でのパフォーマンスやサーキットでのラップタイム向上に優れています。
このように、CBR600RRとCBR1000RR-Rは、それぞれ異なる目的で設計されており、最高速においてはCBR1000RR-Rが圧倒的に優位ですが、軽快な操作性を求めるならCBR600RRも魅力的な選択肢となるでしょう。
勝てない相手はいるのか?
CBR1000RR-Rは、スーパースポーツバイクの中でもトップクラスの性能を誇りますが、バイクの性能は一概に「最速」や「最強」と言えるものではありません。
特定の条件やシチュエーションによっては、CBR1000RR-Rよりも優れた性能を発揮するバイクも存在します。
例えば、直線での最高速や加速性能では、カワサキのH2Rやスズキの隼がCBR1000RR-Rを上回る可能性があります。
また、レース専用モデルのドゥカティ・パニガーレV4 RやBMW M1000RRは、ハイエンドなレーシングパーツを搭載しており、サーキットではCBR1000RR-R以上のパフォーマンスを発揮することもあります。
しかし、CBR1000RR-Rは総合的なバランスに優れたバイクであり、公道とサーキットの両方で高いパフォーマンスを発揮できる点が強みです。
どのバイクが「勝てる・勝てない」という議論は、使用環境や目的によって異なるため、自分のライディングスタイルに合ったバイクを選ぶことが最も重要です。
価格とパフォーマンスのバランス
CBR1000RR-Rは、ホンダの最新技術が投入されたスーパースポーツバイクであり、その価格は一般的なバイクと比較して高額です。
標準モデルでも約250万円以上、電子制御サスペンションや高性能ブレーキシステムを搭載したSPモデルでは300万円を超える価格となります。
しかし、その価格に見合うだけのパフォーマンスが提供されていることは間違いありません。
MotoGPからフィードバックされた技術を採用し、軽量なフレームや最先端の電子制御システムを搭載することで、極めて高い走行性能を実現しています。
価格を考えると決して手軽に購入できるバイクではありませんが、サーキット走行を本格的に楽しみたいライダーにとっては、十分に価値のある投資と言えるでしょう。
CBR1000RR-R最高速に関する総括
記事のポイントをまとめます。
- CBR1000RR-Rの最高速は299km/hに制限されている
- 速度リミッターは安全性と法規制のために設定されている
- リミッターを解除すれば320km/h以上に到達可能と推測される
- ECU書き換えやリミッターカットデバイスで速度制限を解除できる
- 最高速を上げるとエンジンやタイヤの負担が増す
- 公道でのリミッター解除は違法であり、サーキット走行が前提
- 0-100km/h加速は約3秒でトップクラスの性能を誇る
- CBR1000RR-Rはサーキット向けのセッティングが施されている
- SC57逆車はシンプルな電子制御でダイレクトな乗り味が特徴
- SC77・SC59と比べても最高出力や空力性能が向上している
- 隼は直線スピードに特化し、最高速は312km/hに達する
- H2Rはスーパーチャージャー搭載で400km/h近い最高速を誇る
- CBR600RRは軽量で扱いやすいが最高速は250km/h前後
- CBR1000RR-Rは総合性能に優れるが直線最速ではない
- 価格は250万円以上で高額だがパフォーマンスは十分に見合う