近年、ホンダの人気クルーザーシリーズであるレブル500に対して「不人気」という声を目にすることがあります。
ネット上では、「高速がきつい」といった走行性能への不安や、「値引きが少ない」といった価格面の不満があがることも少なくありません。
しかし、それはレブル500というバイクの本質を見落としている可能性もあります。
本記事では、レブル500がなぜ「不人気」と言われるのかを多角的に検証し、実際の性能や市場動向、ユーザー評価をもとにその真相を探っていきます。
購入を検討している方や、シリーズ全体の印象が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
ポイント
- レブル500が不人気と言われる理由
- 高速走行時の性能と快適性
- 中古価格や値引きの傾向
- 他モデルとの違いや維持費比較
目次
レブル500が不人気と言われる理由とは?
- 高速がきついのは本当か?
- 最高速の性能と限界
- 満タンで何キロ走ります?
- レブル500とレブル1100の維持費は?
- レブル 不人気はシリーズ全体の傾向か
高速がきついのは本当か?
レブル500に乗って高速道路を走行する際、「きつい」と感じるかどうかは、ライダーの経験や期待によって大きく異なります。
排気量500ccという中型バイクとしては十分なパワーを持っているものの、大型ツアラーやアドベンチャーバイクと比べると、長距離・高速巡航時の快適性には限界があります。
まず、レブル500のエンジンは水冷並列2気筒471ccで、高速道路でも100km/h前後の巡航は可能です。
ただし、エンジン回転数はやや高めになり、風防(スクリーン)も標準装備されていないため、風圧を強く感じやすくなります。
これが「高速がきつい」と言われる大きな理由の一つです。
特に、胸やヘルメットに直接風を受けるため、長時間の高速走行では疲労が蓄積しやすくなります。
加えて、クルーザースタイルのバイク特有の前に投げ出された足のポジションも、高速では姿勢を安定させにくく、体が踏ん張りにくいと感じる場合があります。
このため、風に煽られやすく、長距離を一定速度で走るときの「安心感」や「余裕」はやや不足しているかもしれません。
ただし、これはあくまでも「長時間・長距離・高速巡航」を求めた場合の話です。短時間での移動や、時速100km前後の短距離区間であれば、レブル500でも十分に快適に走行できます。
また、オプションでウインドシールドを装着することで、風圧問題はある程度軽減され、快適性を向上させることも可能です。
このように考えると、「レブル500は高速がきつい」と感じるのは、バイクに求める快適性や使用目的によって変わるということになります。
通勤やツーリングの補助的な高速利用であれば大きな問題はなく、走行性能自体に不足はありません。
最高速の性能と限界
レブル500の最高速度は、理論上およそ160〜170km/h程度です。
ただし、これはあくまでメーター読みであり、実際のGPS測定では若干下回る場合があります。
市販されているバイクの中では中堅クラスの最高速と言えるでしょう。
エンジンは、ホンダのCBR500Rと同系統の471cc水冷並列2気筒エンジンを搭載しており、最大出力は約46馬力。
加速性能についても0〜100km/hまではスムーズで、街乗りから郊外のツーリング、高速の合流などでストレスを感じることは少ないはずです。
ただし、最高速に近づくにつれてエンジン回転数はかなり高まり、振動や騒音も増してきます。
また、先述の通りレブル500には標準で風防が付いていないため、160km/h近くでの走行は風圧との戦いになります。
加えて、フレームや足回りはクルーザーとして設計されているため、スポーツバイクのような高速安定性は期待できません。
もう一点注意しておきたいのは、レブル500はそもそも最高速を重視したバイクではないということです。
低中速域でのトルク感や、リラックスした乗車姿勢による街乗り・ツーリングでの快適性を重視して設計されています。
したがって、最高速性能に過剰な期待を持つと、少し物足りなさを感じるかもしれません。
しかし、多くの一般道や高速道路では制限速度があるため、実用的な範囲では十分すぎる性能を備えています。
最高速を頻繁に求めるような使い方をしない限り、パフォーマンス面での大きな不満は出にくいと言えるでしょう。
満タンで何キロ走ります?
レブル500の燃料タンク容量は約11リットルです。
この容量に対して、実際の燃費はおおよそリッターあたり28〜35km程度となっており、走行条件やライディングスタイルによって前後します。
よって、満タン時にはおおよそ300km前後の走行が可能です。
市街地を中心とした低速走行では燃費はやや落ち込む傾向にあり、長距離の高速巡航やスムーズな郊外走行であれば燃費は向上します。
つまり、燃費に関してはライダーの使い方次第で大きく変わるといえるでしょう。
この「300km前後走れる」という数値は、ツーリングバイクとして見ればやや短めかもしれません。
しかし、日常の通勤やちょっとした週末のツーリングであれば、給油の頻度もそこまで高くはならず、実用性に問題はありません。
また、燃費の安定性という点では優れており、極端に数値がブレることが少ない点もレブル500の魅力です。
もし長距離ツーリングを想定している場合は、こまめな給油タイミングの確認が必要です。
ガソリンスタンドの少ない山間部や高速道路を長く走る場合には、航続距離の把握が安心材料になるでしょう。
いずれにしても、レブル500は排気量のわりに燃費が良好で、経済性にも優れたモデルです。
タンク容量にさえ注意しておけば、日常使用にもツーリングにも対応できる、バランスの良いバイクといえるでしょう。
レブル500とレブル1100の維持費は?
レブル500とレブル1100では、見た目やシリーズ名こそ似ていますが、維持費には明確な差があります。
なぜなら、排気量の違いが保険や税金、消耗品の価格、さらには燃費性能にまで影響を及ぼすからです。
まず、自動車税についてですが、レブル500は中型バイク(251cc~400ccを超えるクラス)として年間6,000円の税額がかかります。
一方、レブル1100は大型バイク(排気量1000cc超)に分類され、年間の自動車税は約6,000円と変わらないものの、購入後の重量税や車検費用が加算される点が異なります。
500ccクラスは新車登録から3年後に初回車検、その後は2年ごととなりますが、1100ccは同じサイクルでも費用が高くなりがちです。
さらに、任意保険の料率にも違いがあります。
保険会社によって差はあるものの、一般的に大型バイクは保険料がやや高めに設定されやすい傾向があります。
特に初めてのバイク保険加入者であれば、レブル1100のほうがやや割高になると感じるケースもあるでしょう。
また、燃費にも注目すべきです。レブル500の実燃費は平均30km/L前後に対して、レブル1100は20〜25km/L程度です。
ツーリング時の給油回数や総コストに直結するため、年間の走行距離が長いほど、この差は維持費に大きく影響します。
さらに、消耗品や部品の価格にも違いが見られます。
ブレーキパッドやタイヤ、チェーンといったパーツは、レブル1100の方が高額になる傾向があり、メンテナンス代もやや高くつくことが多いです。
このように比較してみると、レブル500は維持費を抑えたいライダーに向いており、日常使いやツーリングも気軽に楽しめるモデルです。
逆にレブル1100は初期投資や維持コストはやや高めでも、余裕のあるパワーや大型バイクならではの走行安定性を重視する人に適しています。
選ぶ際には、乗りたいスタイルと予算のバランスを考えることがポイントです。
維持費の面からだけ見れば、レブル500は非常にバランスの取れた選択肢と言えるでしょう。
レブルの不人気はシリーズ全体の傾向か
レブルシリーズが「不人気」と言われることがありますが、それがシリーズ全体に当てはまるかどうかは状況によります。
実際には、モデルごとに人気の傾向や購入者層が異なるため、一括りに「レブル=不人気」とするのは適切ではありません。
まず、レブル250は若年層や初心者ライダーに根強い支持を得ており、特に免許取り立てのユーザーや女性ライダーから高い人気があります。
取り回しの良さ、足つきの良さ、維持費の低さがその理由として挙げられます。
その証拠に、中古市場では状態の良いレブル250が比較的高値で取引されており、需要の高さがうかがえます。
一方で、レブル500に関しては「中途半端」と捉えられることもあります。
250ccでは物足りないが、1100ccまではいらないという層に向けたモデルですが、ライダーによっては中型免許で乗れるメリットよりも「キャラが弱い」「存在感が薄い」と感じることもあるようです。
その結果として、500はシリーズの中ではやや影が薄く、「不人気」と言われる要因のひとつになっています。
さらに、レブル1100は大型バイクの中でも比較的新しいモデルで、洗練されたデザインやクルーズコントロールなどの先進機能を備えており、大型クルーザーを求めるユーザーからの注目を集めています。
2021年の発売当初から一定の人気を保っており、シリーズ内ではプレミアムな位置づけとされています。
つまり、シリーズ全体が不人気というわけではなく、モデルごとに人気の度合いが分かれているのが実情です。
「不人気」という言葉は、ときに特定のモデル(主にレブル500)に対する印象が先行して使われているケースが多く、レブルシリーズ全体に当てはめるのは実態とはややズレがあります。
レブル500不人気でも選ばれる理由
- 中古の市場価格と動向
- 値引き事情をチェック
- レビューから見る評価
- レブル250と500どっちがいいですか?
- 魅力と再評価の声
レブル 500 不人気の背景と実態まとめ
中古の市場価格と動向
レブル500の中古市場は、需要と供給のバランスにより価格変動が見られるものの、全体的には比較的安定した相場を保っています。
現在の市場では、年式や走行距離、カスタム内容によって価格に差がありますが、概ね50万円~80万円前後が主流となっています。
まず、2020年以降のモデルについては装備が充実しており、走行距離が1万km未満であれば70万円を超えることも少なくありません。
ABS搭載車やカスタム済みの車両はプレミア価格がつくこともあります。
これに対し、2017年や2018年あたりの初期型は、走行距離が多い車両も多く、価格も50万円前後に落ち着いています。
市場動向として注目すべき点は、近年のバイク需要の高まりです。
コロナ禍以降、密を避けた移動手段やレジャーとしてバイクを選ぶ人が増え、中古バイク全体の価格が上昇傾向にあります。
レブル500も例外ではなく、特に状態の良い個体は入荷してもすぐに売れるケースが増えてきました。
一方で、モデル自体の人気が他のバイクに比べて圧倒的に高いわけではないため、在庫が長期にわたって残ることもあります。
このような場合、販売店が価格を見直すことで、値ごろ感のある車両が市場に出ることもあります。
このような状況を踏まえると、中古のレブル500を探す際には、複数の店舗を比較しつつ、装備内容や整備履歴、消耗品の状態を細かくチェックすることが大切です。
価格だけで判断せず、総合的なコストパフォーマンスを見極めることが賢い選び方と言えるでしょう。
値引き事情をチェック
レブル500の新車購入時における値引き額は、他のホンダ製バイクと比較してもあまり大きくない傾向があります。
これは、元々の価格設定が比較的抑えられていることと、在庫状況によって値引き余地が限られるためです。
一般的な店舗では、5,000円〜20,000円程度の値引きが現実的なラインとされており、それ以上の大幅な値引きは難しいのが実情です。
特に人気のあるブラックやグレーなどの定番カラーは回転が早く、値引きの交渉は厳しめになる傾向があります。
逆に、不人気カラーや旧年式の在庫車であれば、状況次第では数万円の値引きが提示されることもあります。
また、単純な値引き額ではなく、付属品サービスによる「実質値引き」が行われるケースも少なくありません。
具体的には、納車整備費用の割引や、ヘルメット・ロック・スマホホルダーといった用品のプレゼントなどが該当します。
こうした提案をうまく活用すれば、結果としてお得に購入できることになります。
一方で、時期によっても交渉しやすさに差が出ます。
例えば、決算期やモデルチェンジ直前のタイミングでは、在庫処分の一環として値引きが大きくなる可能性もあるため、購入のタイミングを見計らうことも一つの戦略です。
レビューから見る評価
レビュー
- 初めての中型バイクとして購入しました。取り回しがとても軽く、街乗りではストレスを感じません。ただし、高速道路では風圧が強く、長距離だと疲れやすいのは事実ですね。
- デザインが気に入ってレブル500を選びました。無骨でシンプルな外観はカスタムのベースとしても最適です。個性を出しやすいので、乗るたびに愛着が湧いてきます。
- レブル1100と迷いましたが、維持費を考えて500にしました。保険や燃費、パーツ代も含めてコスパは良好です。週末ツーリング程度の用途なら不満はありません。
- 乗り始めて半年ですが、思っていたよりパワーがあります。合流や登坂でもしっかり加速してくれるので安心感があります。ただし、シートはやや硬めなので長時間は少し疲れます。
- 中古で購入しましたが、走行距離が少ない車両でも比較的手頃な価格帯で見つけやすいです。新車ほどの値引きは期待できませんが、装備や状態を見れば納得できる買い物でした。
レブル250と500どっちがいいですか?
レブル250とレブル500のどちらが良いかを考える際には、ライダーの経験値、走行シーン、求める快適性によって答えが変わってきます。
それぞれに明確な特徴があるため、自分に合ったスタイルを見極めることが重要です。
まずレブル250は、軽さと取り回しのしやすさが最大の魅力です。
車体がコンパクトで重量も軽く、街中での信号待ちや取り回しにストレスを感じにくい構造になっています。
免許を取りたての初心者や、体格に自信がない方にとっては、非常に扱いやすいバイクです。
また、燃費性能も優れており、維持費を抑えたい方には経済的という利点もあります。
一方、レブル500は250に比べて明らかに余裕のある走行性能を持ちます。
特に高速道路や長距離ツーリングでは、加速力や巡航時の安定感が大きく異なります。
中型とはいえエンジンは大型に近い感覚を得られるため、ある程度バイクに慣れたライダーや、積極的にツーリングに出かけたい人にとっては心強い選択肢です。
また、500ccのほうが車体の迫力もあり、デザイン面での満足感も高いという意見があります。
加えて、タンデム(二人乗り)を前提にする場合にも、500のほうが快適に走れる構造となっています。
このように、街乗り中心で軽快さを重視するならレブル250、走行性能と快適性を求めるならレブル500がおすすめです。
バイクに何を求めるのかを整理することで、自分にとって最適な一台が見えてくるでしょう。
魅力と再評価の声
ここ数年、レブル500に対して再び注目が集まっている背景には、バイク市場のトレンド変化やライダーのニーズの多様化があります。
発売当初こそ目立たなかった存在でしたが、近年では「ちょうどいいバイク」として評価を見直す声が増えています。
その魅力の一つは、見た目のカスタムベースとしてのポテンシャルです。
無骨でシンプルなスタイルは、カフェレーサー風やボバーカスタムにも転用しやすく、個性を出しやすいという特徴があります。
自分だけのスタイルを楽しみたいライダーにとっては、非常に魅力的な素材といえるでしょう。
また、エンジンの扱いやすさと快適性も再評価されています。
2気筒471ccエンジンは、過不足のないトルク感と素直な加速で、多くのライダーが「疲れにくい」「乗っていて楽しい」と感じています。
特にツーリングでは、スムーズな走行と低速での扱いやすさが安心感を与えてくれます。
さらに、近年の中型バイク価格の高騰も、レブル500の価値を高める要因になっています。
他モデルに比べて価格が比較的抑えられているうえに、ホンダならではの信頼性と耐久性があるため、コストパフォーマンスを重視する層から注目を集めています。
このように、レブル500は当初の「地味」「個性がない」といった評価を乗り越え、今では「飽きがこない」「長く付き合える相棒」として認知されつつあります。
カスタムの自由度、日常使いからツーリングまでの万能性、そしてリーズナブルな価格設定。これらの要素が重なり、レブル500は静かに、しかし確実に支持を広げているのです。
レブル500不人気の背景と実態まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 高速走行では風圧が強く長時間の巡航が疲れやすい
- 最高速は160〜170km/hだが快適性はそこまで高くない
- エンジン回転数が高く高速では振動と騒音が目立つ
- 燃費は良好でリッター28〜35km程度走る
- 満タンでの航続距離は約300kmでやや短め
- レブル1100に比べ維持費が安く経済的
- 任意保険や消耗品コストもレブル500のほうが抑えやすい
- レブルシリーズの中で500は存在感がやや薄い
- レブル250は初心者に人気があり中古市場でも高値
- レブル1100は高性能だが維持費は高め
- 中古市場では50万〜80万円が主流で相場は安定傾向
- 値引きは少なく実質値引きやタイミング交渉がカギ
- レッドバロンでは車両状態により価格に開きがある
- レビューでは取り回しや見た目への満足度が高い
- カスタムベースとしての自由度が再評価されつつある